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帰国までの、長〜い一日

今になって振り返れば、それはそれはエキサイティングな一日でした。
忘れないように、もう少し詳しく書き留めておこうと思います。
タイトル同様、ちょっと長いです。



まず欠航が判明して、USエアウェイズのカウンターから提案された代替便は、次の便が満席らしくその次の午後発の便。
これでは国際線に間に合わないので、次の便のキャンセル待ちはできないかと聞くとかなり望みが薄いようです。
そこでカウンターのお姉さんが親切に他社便を探してくれたところ、同じターミナルから出るサウスウエスト航空に間もなく出発するL.A.行きがあることが判明。
まずはそちらへ向かうことにします。

サウスウエストで165ドルで新たに航空券を購入。
しかし出発が間もないため荷物を預かれないとのこと。
帰国の荷物は3つにわけてあったので、機内持ち込みの制限数もオーバーです。
荷物だけ次の便で送ってもよいかと聞くので、乗り継ぎがあるから困ると答えると、ではそのままゲートへ行って、搭乗口で預けなさいとの指示。
さらにCゲートは混んでいるからDゲートから行くように〜と教えてくれました。

荷物はもちろん、本人も出発そのものに間に合わないかもしれないのであわててゲートへ。
ここで、普段ならそんなことないのだけど、僕もかなり焦っていたようで、せっかく教えてもらったのに混んでいるCゲートに向かってしまいます。
セキュリティチェックに並ぶ列にいる係員に、出発が近いので先に通してほしいと伝えるも「順番どおり並べ」との指示。しかも悪いことに「荷物三つは持ち込み制限を越えている、ここを通すわけにはいかない」とのこと。
ちょっとカチンときて「チェックインカウンターで間に合わないから持って行けと言われてる。何なら連絡して確認してみろ」と僕。
で、係員がホントに電話をかけて確認したら、いきなり「Mr.xxxxxx、こっちだ」と、ミスターつきで空いてるファーストクラス用のレーンに誘導されます。
まぁ、彼もちょっとバツが悪そうにしていたので、素直に礼をいってそちらへ。

続いてセキュリティチェック。
これはまるっきりぼくのミスなのですが、預けるつもりでいた荷物のなかに飲みかけのドリンク瓶を入れてしまっていました。
セキュリティチェックは機内持ち込みを前提にしたチェックなので、当然液体を持っては通れないわけです。
このへんの荷物を開いての再検査やらドリンクの所有権を放棄するのしないのというやりとりで、またまた時間をロス。
これはけっこう痛かった。

そんなわけで搭乗口に駆け込んだのですが、やっぱりフライトにはまにあわず、すでに扉はクローズ。
サウスウエスト便も、次の便は満席でその次は午後便になってしまう〜ということなので、とりあえず次の便のキャンセル待ちをいれてもらいます。
さらにDゲート側にあるU.S.エアのカスタマーサービスにいって、あらためて次のU.S.エア便にもキャンセル待ちをいれてもらいます。

これで、USエアとサウスウエストの両方にスタンバイ状態になったわけなのですが、実際はどちらの便に乗れたとしてもL.A.での乗継ぎ時間はかなりギリギリ。
そこで、L.A.での時間を少しでも短縮するため、三つにわかれていた荷物を二つにまとめ、機内預け仕様にパッキングしなおすことにします。
お手洗いのなかで、オムツ替えの台に大きなカバンを開いてギューギュー詰めている姿はちょっと滑稽だったかも。
ここでは、サンディエゴで買い替えた新しいキャリーバッグが活躍。
フタの部分に“マチ”がついていてその部分のファスナーを開くと、カバンの容量がさらに広がります。えらいぞ、新バッグ!

ここで一応ノースウエスト航空にも電話連絡。
今日のL.A.〜成田便に予約があること、他社便の遅れで乗り遅れるかもしれないことを伝えます。
何かの偶然でノース便も遅れたりしていないかちょっぴり期待したのだけど「出発は定刻、成田行きは一日一便なので、これに乗れなければ次の便は明日ね」とのこと。
とりあえず「がんばって空港にむかうね」と言って電話を切ります。

Cゲート側にあるサウスウエスト便のほうがやや先に出るので、まずそちらの搭乗口でスタンバイ。
なのだけど、いつまでたっても搭乗が始まりません。
そのうちアナウンスが流れて、約一時間出発が遅れるとのこと。
おいおい勘弁してくれ。

Dゲートに移ってU.Sエア便の搭乗口。
こちらは定時に搭乗が始まったのだけど、スタンバイらしき人がかなりいて、乗れるかどうかはかなり厳しい雰囲気。(U.S.エアの便が欠航になってその次の便なのだから当然といえば当然か)
ここで、朝欠航ときいてサウスウエストの航空券を買いに行く前に、その場でU.S.エア便にもスタンバイをかけておかなかったことをちょっぴり後悔。

結局、U.S.エア便のキャンセル待ちには搭乗できず、またまたサウスウエストの搭乗口へ。
いったい今日は何回CゲートとDゲートを往復するんだ?
運良く(というか、すでにこの時点でかなり運は悪いが)サウスウエスト便にスタンバイで乗ることができたので機内へ。
ただ、スタンバイなので、当然最後の最後の搭乗となり、荷物置き場に空きがありません。
アテンダントが飛んできて有無をいわさず預け荷物にされてしまいます。
あ〜あ、せっかく二つにまとめたのに。

なんだかんだでL.A.着。
ただ、もうこの時点で成田行きのノース便は出発時間。
すぐに降りられたらイチかバチかダッシュしてみようかとも思ったのだけど、もらえた席が最後列で、飛行機から降りるのにも時間がかかってしまったので、この時点で本日の帰国は断念します。
明日の法事は不参加決定。おばあちゃん、ごめんなさい。

さて、ここからは成田行きの航空券を乗り遅れで無効にしてしまったわけで、いかに帰国するかにシフトチェンジして行動開始。
お仕事もあるので、遅くとも明日にはL.A.を離れなくては。
そしてそして、その航空券を別途購入〜ということになってしまうとしたら、そのお値段は…。
国際線の正規料金?ちょっと気が遠くなります。

まずはもういちどノースの予約センターへ電話。
事情を説明すると、なんだかんだで30分くらい待たされる。
途中何度か「いま空港にいるのね、空港からかけてるのね」と聞かれる。
東京以外の日本行きがないか、探してくれていたのだろうか。
そういえば翌日は土曜日。
土曜発日曜着の東京行き、かなり混んでるのだろうなぁ、と不安になる。

結果「あなたが航空券を買った、日本の旅行会社に相談してくれ。申し訳ないがそれしか答えることができない」との返事。
ちょっとヘコんだけどしかたがない。航空券のレギュレーションを考えたら、即答でそう答えて終了〜だったはずなのだから。
でも予約センターのお姉さんは30分近く、どうにかする手立てはないか探ってくれたはずで、しかも何度もお待たせテープをとめて「待たせて申し訳ない、もうしばらくこのまま待ってくれ」と伝えてくれました。
お姉さんに感謝。
よくお礼を言って電話を切ります。

次は、実際のチェックインカウンターに行って再度事情を説明。
いきなり3〜4人の係員が集まって相談を開始します。
雰囲気としては「ノースウエストに落ち度は無いのだから(ホントにそのとおり、ごめんなさいm(_ _)m)規定どおり無効にせざるを得ないのではないか」という白人女性チームと、「彼も困っているのだから空席のなかでできるだけのことをしよう」と言ってくれている東洋人男性チーム〜といった雰囲気。
10分ほど待っただろうか、日本人の男性係員からひと言。

「大丈夫、帰れますよ。明日の座席をとり直しますからしばらく待ってください」

そう言ってキーボードを叩きはじめる。
あまり好意的な雰囲気ではなかった白人女性も、笑顔で「アナタ、ハッピーでしょ?」。
はい、ハッピーです。どうもありがとう。
今回の件は、ホントにこちらがリスクを負うべきことなのに、ここまでしていただいて感謝のひとことです。
長くノースウエストに乗り続けてきてホントに良かったと思った旅行最終日(にならなかったけど)なのでした。

(だいじなこと)
今回のノースウエスト航空の対応は、割引航空券の規定を越えた、本当に特例としての対応です。
深く感謝していますとともに、このブログに記載したことで、航空会社や担当スタッフのかたにご迷惑がかかることは本意ではありません。
同様の状況になられた搭乗者のかたが、この記事を前例として引用されることのないよう、切にお願いいたします。

(すてきなこと)
今回対応にあたっていただいたノースウエスト航空のエージェントのかたは、さらに「今夜の宿泊はお客さま自身のご負担になってしまいますが〜」と言いながら、空港周辺のホテルを割引クーポンとともにご紹介いただいたり、本当に親身になって相談にのってくださいました。
何よりも、本文に書いた通り、まずひとこと「大丈夫、帰れますよ」と言っていただいたことで、どれだけ気持ちが楽になったかしれません。

私も劇場運営の仕事の際、お客さまに対して「無責任なことはいわない、ただし責任をもてることなら、お客さまが不安に思っていることはできるだけ早く取り除いてさしあげる」というのをスタッフとともに心掛けています。
当日券をお待ちのお客さまに「必ずお求めいただけます」、お連れさまをお待ちのお客さまに「本日開演がやや遅れることになりました。開演まであと10分あります」などなど。
そのひと言でどれだけ安心できるか、今回は実感させていただきました。
これからも、さらにお客さまの気持ちになっての接客、劇場作りを心掛けたいと思います。
by yukihiroxx | 2009-03-30 07:58 | 旅のこと
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